上映プログラム/program

7月2日(金) 5周年記念特別企画 プレオープニング上映会 7月3日(土) 本映画祭
19:00- 「おばけのマリコローズ」 66分 13:00-14:25 「刑法175条」 81分
14:40-16:00 「おばけのマリコローズ」 66分
16:15-18:55 「ミウの歌」 158分

7月2日(金) 5周年記念特別企画 プレオープニング上映会

「おばけのマリコローズ」

■監督 : 小林でび
■製作国 : 日本
■製作年 : 2009年
■上映時間 : 66分
※英語字幕あり

おばけのマリコローズ画面 おばけのマリコローズ画面

■受賞歴:
ひろしま映像展2010グランプリ、演技賞 受賞
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2010ファンタランド大賞イベント部門 受賞


バイト先のかわいい女の子に思いを寄せる女の子、ネギ子。しかしそのハニーには彼氏が!?・・・落胆するネギ子の前に現れたのは、明治の昔からそのアパートに棲みつく幽霊のマリコローズだった。ローズとネギ子は恋愛成就?大作戦を展開するのだが、事態は逆にややこしくなって・・・。小林でび監督みずからが歌って踊る、ゲイで!ホラーで!ちょっぴりせつないラブストーリー。

監督の小林でびさんから映画祭へメッセージをいただきました。

7月3日(土) 本映画祭

「刑法175条」

■監督 : ロブ・エプスタイン/Rob Epstein、ジェフリー・フリードマン/Jeffrey Friedman
■製作国 : USA
■製作年 : 1999年
■上映時間 : 81分
※日本語・英語字幕あり

刑法175条画面 刑法175条画面

ナチスによる迫害が、ユダヤ人だけではなく同性愛者にもおよんでいたことはあまり知られていない。この映画は同性愛者を差別するドイツの“刑法175条” によって迫害を受けたゲイ男性たちとひとりのレズビアンについて、歴史に隠された一面を聞き出している。ハインツは強制収容所での体験を告白し、フランス 人ピエールは自分のボーイフレンドが虐殺されるのを目撃し、ユダヤ人のガドは地下抵抗組織の指導者としての経験を語る。


【監督のことば】 ロブ・エプスタイン&ジェフリー・フリードマン
アメリカユダヤ委員会が1993年に行った調査によれば、ナチスが同性愛男性を見分けるための印としてピンクトライアングルを着けさせていたということはおろか、ナチス政権のもとでゲイが弾圧されていたことすら、知っているのはイギリスでは成人の約半数、アメリカではわずか4 分の1 だという。『刑法175条』では、これまで映画で扱われたことがなく、歴史の本ですらめったに言及しようとしなかった歴史に斬り込んでいった。何万人もの人々が迫害され殺害されたというのに、なぜ記録から抹殺され続けてきたのか?

私たちがこの問題に関心をいだいたのは、まずは私たち自身がゲイ男性でありユダヤ人でもあるから。私たちにとって、当時についての証言ができる人たちが生きている間にできる限りの記録を残しておくことは、切迫した必要性のあることだった。また、映画作家の立場からいえば、このテーマの曖昧さに魅かれた。虐待される同性愛者、同性愛のレジスタンス闘士、同性愛のナチス及びシンパが同時に存在していたのだ。また、ナチスは一貫して同性愛者を迫害していたが、一方で敵陣からは、ひとりのナチス高官が同性愛者であることを理由にナチス全体が同性愛の巣窟だというプロパガンダを流されてもいたのである。

ナチスの迫害から逃れたゲイはかなりの数にのぼったが、彼らはどうやって生き延びたのだろうか? 英雄と悪人の境目は何なのか? そして、どうして私たちは人間の経験にグレーゾーンがあることに不安になるのだろうか?

 

「おばけのマリコローズ」

■監督 : 小林でび
■製作国 : 日本
■製作年 : 2009年
■上映時間 : 66分
※英語字幕あり

おばけのマリコローズ画面 おばけのマリコローズ画面

■受賞歴:
ひろしま映像展2010グランプリ、演技賞 受賞
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2010ファンタランド大賞イベント部門 受賞


バイト先のかわいい女の子に思いを寄せる女の子、ネギ子。しかしそのハニーには彼氏が!?・・・落胆するネギ子の前に現れたのは、明治の昔からそのア パートに棲みつく幽霊のマリコローズだった。ローズとネギ子は恋愛成就?大作戦を展開するのだが、事態は逆にややこしくなって・・・。小林でび監督みずからが歌って踊る、ゲイで!ホラーで!ちょっぴりせつないラブストーリー。

監督の小林でびさんから映画祭へメッセージをいただきました。

「ミウの歌」

■監督 : チューキアット・サックウィーラクン
■製作国 : タイ
■製作年 : 2007年
■上映時間 : 158分
※日本語字幕あり

ミウの歌画面 ミウの歌画面

■受賞歴:
タイ 2007年度 スパンナホン映画大賞 - 作品賞、監督賞、助演女優賞 受賞
タイ 2007年度 バンコク映画評論家連盟 映画大賞 - 作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞、脚本賞、音楽賞 受賞
タイ 2007年度 スター・エンターテイメント大賞 - 作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞、脚本賞、音楽賞 受賞
ブラジル 第16回FESTIVAL MIX BRASIL Audience Award受賞
日本 大阪アジアン映画祭2009 観客賞 受賞


幼馴染みの2人の少年、ミウとトン。子供の頃は近所に住んでいて、一緒に遊んだり、困った時は助け合ったりする無二の親友だった。ミウはお婆ちゃんと2人暮し。トンは両親と姉テンとの4人家族。しかし、トンの姉テンの失踪を機に、トンの家は引越していってしまう。

高校3年になったある日、若者が集まる街“サイアム・スクエア”で2人は偶然再会する。トンの家族は姉テンの失踪の影を引いていて、ずっとぎくしゃくしていた。トンのお父さんは、テンの失踪を自分のせいだと自分を責め、アルコールで紛らわす日々を送っていた。お母さんがひとりで頑張っているものの、もはや限界状態だった。

トンには美人の彼女がいるのだが、うまくいってない。一方ミウは、お婆ちゃんを亡くし、ずっとひとりで暮らしてきた。音楽が好きで、曲の提供とボーカルをやってるバンド“August(オーガスト)”はメジャーデビューの話も出ていてそれなりに楽しくやっているが、心のどこかにはいつも孤独感があった。

ミウとトン、お互いの気持ちを理解できる2人は、互いに重要な存在になる。ただそれは、深い友情なのか、それとも恋とは違うのか・・・?戸惑う2人と、それぞれ悩みを抱えている家族や仲間たちを通して、愛とは何かを問う。


2007年に一大センセーションを巻き起こしたヒット作が日本で2009年6月、ついに劇場公開された。タイではアクションやホラーがヒットする中で<ドラマ>は流行らないといわれた。そんな中、タイ映画界の新星チューキアット・サックウィーラクン監督が、学生時代から4年の歳月をかけ構想したこの作品は製作会社から期待されていなかった為、高額予算をかけずに制作された。有名な俳優を主役に迎えず、ほぼ新人を起用。主人公のミウ役のピッチに関しては監督の学生時代の後輩で全くの素人だったのだ。

しかし、「ミウの歌 ~Love of Siam~」は本国タイでの劇場公開後、口コミで評判が広がり、若者から年配の方までに感動の嵐を巻き起こし、作品や出演者、そして監督を含め高い評価を得た。『正直、ここまでの大きな話題となるとは予想していなかった』と監督は当時を振り返る。監督はまだ20代というその瑞々しい感覚で、監督、脚本、そして、映画挿入歌のほとんどを作詞作曲し、映画もオリジナル・サウンド・トラックも大ヒットしたのだ。オリジナル・サウンド・トラックはタイ国内のCDショップでは売り切れて手に入らないことも話題になった。感動の熱は今でも冷めやらず、タイ国内ファンだけでなくアジア各国、アメリカなどの海外まで広がっている。