メッセージ / Messages

『ハイヒール革命!』監督 古波津 陽さんより

古波津陽さん

青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバルにて「ハイヒール革命!」を上映していただき、感謝申し上げます。

真境名ナツキさんがいかにして制服のズボンを脱ぎ、スカートを穿くに至ったのか。その中学時代をドラマとインタビューを混ぜながら立体的に描こうと思いました。最初の取材で、「お母さんの支え」という面白いキーワードが見つかり、それがナツキさんの魅力を解き明かす手がかりとなりました。「個性的であれ」と言っておきながら、人と違ったことをすると受け入れない矛盾した社会の空気。生きにくさを感じる人はたくさんいます。そんな中で個性を認めてくれる人の存在や支えの大きさは、励まされた人の人生を左右するほど偉大なものだと思います。真境名ナツキさんを通して、様々なことを感じていただけたらと思います。

『ハイヒール革命!』出演 真境名ナツキさんより

真境名ナツキさん

青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバルにお越しのみなさん!はじめまして、真境名ナツキです。

「ハイヒール革命!」は私の人生を描いた映画です。私はトランスジェンダーというカテゴリーの人間ですが、まわりが思うほど、壮絶な苦労や自殺したくなるほどの辛い経験などで思い悩んだ事は実はありません。それは、困った時や辛い時にいつも私のそばには最大最強の味方である「母」がいたからです。誰か一人でも理解してくれる人がいれば、人生は180°変わるのです。母とのエピソードは、ここでたくさん書きたいのですが、ネタバレになってしまうので…詳しくは映画をご覧下さい(笑)

この映画は、私のインタビューや私生活を撮ったドキュメンタリー部分と、中高生時代の「革命」を描いたドラマ部分を散りばめたハイブリッドな映画です。ドラマ部分ではあの!濱田龍臣くんが私の中高生時代を演じてくれています。キュートな濱田くんにもご注目ください。

この「ハイヒール革命!」を通してトランスジェンダーへの理解が深まると同時に、もう一度「普通」ってなんだろうと考えるきっかけに、悩んでいる人の後押しが出来るそんな映画になればと思います。

皆さんは自分自身の「革命」おこしてますか?

『あかぎれ』監督 犬童一利さんより

犬童一利さん

『あかぎれ』監督の犬童一利と申します。この度は映画祭にお招き頂きまして誠にありがとうございます。

私は、LGBTをテーマに扱った作品を今迄に3本撮っています。2015年に『カミングアウト』と『SRS~♂ありきたりなふたり♀~』という2作品を上映を頂きました。なので、今年の『あかぎれ』の上映で全作品を上映頂いたことになります。 本当に嬉しい限りです。

この作品は『カミングアウト』を撮った後に、企画者の奥田さんからお話を頂き、二人で脚本を作りました。『カミングアウト』に引き続き、アルファロメオさんに御協賛を頂いております。 企画の奥田さんと一緒に受けたインタビュー記事がございますので、是非ご覧頂けますと幸いです。◎自分スタイルで行く人、集まれ ~東京レインボープライド2015レポート~http://urx.red/CdfJ

また、青森には去年公開した『つむぐもの』という映画で舞台挨拶を行わせて頂いたり、
介護系のイベントでトークショーを行わせて頂いたりと、ご縁を感じております。いつか青森でも映画を撮れる日を楽しみにしています。

『私は渦の底から』監督 野本梢さんより

野本梢さん

この度は『私は渦の底から』を上映作品としてお選びくださり誠にありがとうございます。

この作品はセクシャルマイノリティの方を応援したいという思いで作りました。ただ、映画では「想いを伝えられなくて切ない」といった内容のものが多いのですが、実際は性別の壁を越えて自身の恋愛を楽しんでいる方も多くいることを知ったため、主人公の視点を通じてそういったギャップを描いてみようと思いました。自分だったらどうするだろう…?と向き合いながら描いた作品なので、さまざまな方に楽しんでいただける普遍性を持った恋愛映画になっております。東北生まれとしては今回の東北地方初上映、大変嬉しく思います。30分弱のお時間を頂戴できましたら幸いです。

『どうしても触れたくない』監督 天野千尋さんより

天野千尋さん

この度は、映画『どうしても触れたくない』を上映頂きありがとうございます。

この作品は、ヨネダコウさんの人気ボーイズラブ漫画を映画化したものです。主人公が会社の上司に恋をする、というごく日常的なストーリーですが、人間の心の機微が描かれたとても完成度の高い作品だというのが、原作を読んだ印象です。その良さを映画的に表現できるよう、工夫して演出に取り組みました。

原作ファンの方も、未読の方も、ボーイズラブが好きな方も、そうでない方も、1つの恋愛映画として、この作品を楽しんで頂けたら嬉しいです。