メッセージ/message

上映作品の関係者の方々からこの映画祭へメッセージをいただいております。いただいた順でご紹介いたします。

ハーヴェイ・ミルクの甥であるスチュアート・ミルク氏より(原文・和訳)

スチュアート・ミルク氏

Congratulations on the third Aomori International LGBT Film Festival. There are few better mediums to communicate the humanity and wholeness that exists in every disenfranchised community and every individual or group that has had their freedom diminished or denied.  Once audience is allowed to connect with what we have in common, namely our sensitivity, our compassion, our ability to love, and our vulnerability to feel isolated, it is much more difficult to keep us separated and treat us differently.

What a wonderful gift the Aomori International LGBT Film Festival has in its director, Yoko Narita. I met Yoko when she was doing her internship with Community United Against Violence(CUAV) in San Francisco and she immediately touched me in a very passionate and caring way when I spoke at the CUAV 25th year anniversary party.  It is inspiring to know that across the pacific there are leaders like Yoko and all of you have supported the Film festival and give life LGBT art and the individual and collective life that is so well represented on film.

Namaste,

Stuart Milk

第3回青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバルの開催、おめでとうございます。基本的な人権を奪われた社会の中に存在する、あるいは自由を奪われたり否定されたりしている個人やグループの中に存在する人間的な営みやその全き人間性そのものを伝えるのに、映画以上に有効なメディアはそう多くはありません。観客たちはその中に自分たちと共通のものを見いだします。例えばものごとの感じ方、思いやる心、愛する力、孤立への恐怖。ひとたびそれを知れば、私たちを分かち隔てることはもうすでに困難です。私たちは同じ人間になります。

青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバルディレクターにヨーコ・ナリタがいることを私はとてもうれしく思います。私がヨーコに出会ったのはサンフランシスコのCommunity United Against Violence(CUAV)で彼女がインターンをしているときでした。CUAVの25周年記念パーティーで私がスピーチを行ったとき、ヨーコはすかさず私にとても熱くやさしく語りかけてきてくれました。太平洋の向こう側に、ヨーコのようなリーダーたちがいること、そしてあなたたちのような方々がその映画祭を支えてくれ、LGBTのアートに、映画で見事に描かれているLGBTの個人とコミュニティに命を注いでくれていることを知って、私はとても勇気づけられるのです。

ナマステ

スチュアート・ミルク

ヒューマン・ライツ・ウォッチ日本駐在員、弁護士 土井香苗さんより

土井香苗さん

第3回青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバル開催おめでとうございます。

ヒューマン・ライツ・ウォッチ(本部ニューヨーク)は、世界各地で続くLGBTの人びとに対する広範で残虐な虐待と差別を告発し続けています。LGBTの人びとの平等を求める日本の皆様が、活発に活動を続けられ、こうしてフィルムフェスティバルを開催されることに、心からお祝いと応援をお送りします。

伊奈久喜さん×土井香苗さんトークショー 「世界中の人びとの人権を守るには」 >>

「セレブ寿司」監督 小林でびさんより

小林でびさん

こんにちは!小林でびです!第3回青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバル開催おめでとうございます。

友達と一緒に、恋人と一緒に、大きなスクリーンで観る映画はDVDにはない喜びがありますよね!
そして僕の監督&出演作「セレブ寿司」、くだらない作品ですが、真心こめてつくりました。
ぜひぜひ、ご覧になってください!よろしく!

「仲直り」監督 小田学さんより

小田学さん

この度は素晴らしい映画祭で僕の作品を上映して頂き誠に感謝しております。

性の問題は時にとても重い事と思われがちですが僕としては明るく、おもしろく捉えていきたいと思っています。本作品は僕自身がノンケなのかどうかもよくわかっておらず、そのままの気持ちを綴ったとても明るい作品なので、少しでも性の問題の役に立てれば幸いです。

現在の主な活動として「劇団兄貴の子供」と言う劇団を旗揚げしましたので興味のある方はHPの方を御覧頂けるとありがたいです。http://www.k2.dion.ne.jp/~kaeru25/

「シルク」監督 下倉功さんより

下倉功さん

今回は名誉ある映画祭からお声を掛けて頂き有難う御座います。作家としては多くの観客の皆様にご覧なって頂くことは大変喜ばしい事であり名誉な事と感じます。

この作品の現場では私の不注意から大きな事故を発生させ死の境を彷徨う経験をしました。当時のキャスト、スタッフやロケ現場の方々が私の命を救ってくれました。その後、撮影が中断しこのまま継続、不可能とみんなが思ったものです。関わった方々の応援で杖をつきながらの撮影開始。撮影だけでも1年を要した作品になってしましましたがこの作品のお陰で私の人生も変わったと今では痛感して居ります。まだまだ未熟な作品ではありますが作品から何かを受け取って頂ければ幸いと感じます。

また、今回はゲイのキャラクターを創造するうえで実際のゲイの方々よりご協力、アドバイスを得ました。純粋に人生を歩むことはヘテロだろうがマイノリティだろうが関係ありません。多くの方々は人生につまずく事があるでしょう。でも人生はその山あり谷ありだからこそ楽しいのだと感じて頂きたいものです。今回は本当に有難う御座いました。感謝しております。 

スタッフ、出演者の皆様からもメッセージをいただきました >>

■主演、西川方啓さん(ゲイの直也役)
3年前に千葉県で撮影した作品が、今、青森県のみなさんの前にあるのが、とても不思議に思われます。そして、時間と場所を越えて、作品を共有出来る事が嬉しい限りです。どうぞ、ゆっくりとご鑑賞下さい。

■主演、峰野勝成さん(後輩、一心役)
今回、この様な機会をいただいた事を、とても嬉しく思います。撮影期間が長かったので、役と物語に思い切り浸る事ができました。共演者とのいい出会いも含め、自分にとって少し特別な作品です。物語とは別のところでも、何か感じていただけたら嬉しいです。

■出演、佐々木省三さん(ヒロインの父親役)
ゲイの男とその息子・妻との物語が、この話の一つの柱だとすれば、僕の話は父と娘の葛藤と和解を描く別の一つの柱。ご覧ください。

■出演、三坂知絵子さん(不倫相手の奥さん役)※4時間版では多く出演しています。
このたび、青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバル2008にて「シルク」が上映されることを聞き、とてもうれしく、感謝の心でいっぱいです。ありがとうございます。映画とは、作り物、フィクションですが、映画を見たときに生じる感情というのは、間違いのないもの、その人その人にとってまぎれもない真実であると思います。「シルク」が、どうかみなさまの心に、一粒でも二粒でも、前向きな種を残せたらいいなと思っています。

■スタッフ、岩佐英雄さん
撮影当時、シルクは僕にとって心の支えでした。今となっては僕の人生の誇りです。人間が本気で生きることが、いかに格好悪くて格好良くてどれだけ無意味で価値があるのか。ただ単純に人を愛することの身近さをただ素直に信じるってことは決して間違ってないってこと。弱さとは恥ずべきことじゃないってこと。そして優しさとは弱さじゃないってこと。この映画を観て、思い知ってください。(笑)

 

「五色」監督 山沖亜矢さんより

やまおき あやさん

『五色』は、好意をもった異性が同性愛者だということがわかり、今まで持っていた差別意識を見直すという主人公の気持ちを描いた作品です。当事者だけではなく第三者の視点を描くことによって沢山の方に関心を持っていただければと思い、制作しました。