メッセージ / Messages

『私はワタシ~over the rainbow~』監督 増田玄樹さんより

古波津陽さん

この度は青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバルという素敵な場所で、映画『私はワタシ〜over the rainbow〜』を上映頂きありがとうございます。監督をさせて頂きました増田玄樹です。

この映画を撮ろうとプロデューサーのちづるさんにお声がけ頂いた時はLGBTsという言葉の意味もわからない僕でした。でも、撮らなきゃと直感で思いました。そこからは文字通り、ちづるさんと二人三脚、色んな場所に行き、撮影を続けました。わからないながらに一人一人、出演者の方に出会って行く度、描いてたイメージとは違うまっすぐなフラットな気持ちになって行きました。大げさなことではなくみんな自分らしく私はワタシとして生きたいだけということに気付きました。この映画は50名以上の方々の言葉を紡いだ映画です。それだけの方々に出逢えたこと、言葉を直接受け取れたこと、そしてそれをカタチにする役目を与えられたこと、本当に光栄に思っています。純粋に嬉しかったです。普段、作業する為に籠る部屋を分娩室みたいだなと思っています。この映画も産まれるのをたくさんの方々に優しく見守って頂きました。分娩室を出たこの映画が皆さんのお力ですくすくと育ち、色々な方々の元に届くようお力添えお願い致します。本日はありがとうございました。

『私はワタシ~over the rainbow~』プロデューサー・女優・一般社団法人Get in touch 代表 東ちづるさんより

真境名ナツキさん

15年前オランダで、ゲイとレズビアンのそれぞれの同性婚に出席させてもらったことがあります。当人達の家族はもちろん、近所の小さなお子さんやおじいちゃんおばあちゃん、友だち、職場の人たちが揃って参列。決して派手ではありませんが、それはそれはハッピーな集いでした。愛し合う2人が添い遂げたいという、とても自然なことでした。「あれ?なぜこれが日本はNGなんだ?」。許されないというより、同性の婚姻を想定していなかった?誰にも迷惑をかけてるわけでもないよね、目指す目標があるなら応援したいし、幸せを祝福したいのは、人として当然なのでは?と、モヤモヤのスタート。そして3年前、トランスジェンダー、バイセクシャルの活動仲間が不意に「LGBTの映画はあるけれど、それはその人のストーリーであって、啓発映画じゃないんだよね。ちづるさんがつくってよ」と。「いやいや、映画は出演はするけど、制作はできないよ」と私。ここからまた深まるモヤモヤ。それから、半年考えました。

Get in touchは、誰も排除しない「まぜこぜの社会」をめざして、アートや音楽、舞台、映像などのエンタメで、「すでに色とりどりの私たちが一緒に暮らしている」を啓発活動をする団体です。取り組まない理由がありません。資金がないなら、なくても撮れる方法でいこう。というわけで、監督と二人三脚で見切り発車。右往左往、試行錯誤しながら、たくさんの人と繋がってこの映画は成長してきました。そして、今回また新たな繋がりで、新たな扉を開けます。一緒に「私はワタシ〜over the rainbow〜」を育てて下さい。全ての人が自分らしく、ハッピーに生きていくために。

『笑顔の向こう側』監督 佐島由昭さんより

犬童一利さん

第13回青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバルにお越しの皆さま、初めまして、「笑顔の向こう側」監督の佐島由昭と申します。今回上映作品としてお話しがあり本当に嬉しい限りです。

この作品は2013年に制作し、まだ鑑賞されてない方々に観てもらえ、映画はお客様に観てもらって初めて完成と思っています。この映画を作るにあたり、ステレオタイプだけにはしたくないというのがあったので、そこも踏まえて観て頂けたら幸いです。

本日七夕でありますが、「笑顔の向こう側」を観て、出逢いを感じて頂けたらと思います。

アムネスティ・インターナショナル日本 山下瑛梨奈さんより

野本梢さん

第13回青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバルの開催、おめでとうございます。アムネスティ・インターナショナルは、人権侵害のない世の中を願う市民とともに声を上げ、より良い社会の実現に取り組む国際NGOです。多様な性、多様な生き方について考え、知るこのイベントで、アムネスティ制作の動画3本を上映いただき、ありがとうございます。

恋愛や結婚は異性とするもの、性別の区別は男女だけ、といった価値観が多数を占める社会では、その価値観にそぐわないLGBTの人たちが生活のさまざまな場面で生きづらさを感じています。動画は日本でのこうした実状を伝え、理解を深めてもらおうと制作しました。無関心や無理解、偏見を乗り越え、互いの違いを認め合うこと。それが、一人ひとり、尊重された社会づくりの一歩です。動画を通して、その大切さに気付いていただければ幸いです。